Septuaginta Deutschは、七十人訳ギリシア語旧約聖書の現代ドイツ語訳です。



本訳は、1999年から2008年にザールランド大学のウォルフガング・クラウス（Prof. Dr. Wolfgang Kraus）が編集責任者を務めたプロジェクトにおいて翻訳がなされ、2009年にドイツ聖書協会より発行されました。



七十人訳ギリシア語旧約聖書の解説に書かせていただきました通り、LXXの原テクストを探求するゲッティンゲン版ギリシア語旧約聖書の刊行は、現在も継続されております。翻訳においては、ゲッティンゲン版の刊行済のテキストとラールフス版を底本に用いて全訳がなされております。



Septuaginta Deutschの魅力は、版によりテキストが異なる場合に、二つの訳を併記していることでして、たとえば写真に挙げておりますように、ダニエル書のLXXとテオドティオン訳の違いがドイツ語でわかるようになっております。



単純な原典からの翻訳ではなく、写本によって大きくテキストが異なるギリシア語旧約聖書の世界を見渡す翻訳として、広く多くの方にお勧めいたします。

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